自閉症スペクトラム障害(ASD)は以下のような神経発達症の総称です。
- 自閉症
- アスペルガー症候群
- 小児期崩壊性障害
- レット症候群
- 特定不能の広汎性発達障害(上記にカテゴライズできない)(PDD-NOS)
ASDの診断基準としては「コミュニケーションの障害」や「限定された興味」の2つが中核症状として挙げられます。感覚統合の障害がある方も多いです。周辺症状としては易刺激性、攻撃性、自傷行為、かんしゃくや気分変動、感情の不安定さがよくみられます。自律神経のバランスが乱れやすく、風邪など感染症にかかりやすい、便秘や下痢など消化管の問題、不眠も抱えているケースがあります。
自閉症スペクトラム障害(ASD)の症状は生後18か月頃からみられ、2年以内に明らかになると言われています。原因については他の発達障害と同様、脳機能の障害とされています。
治療に関しては主な症状を最小化し、二次障害としての鬱などの予防、またQOLを改善させ、患者やその家族のストレスを軽減することが大切です。
中核症状を完治することは現時点ではできないといわれていますが、行動療法が最も効果的な管理法として勧められています。(ペアレント・トレーニング、ソーシャルスキル・トレーニング、認知行動療法、ニューロフィードバックなど)また、気分変動やかんしゃく、不眠、感染症、消化問題といった周辺症状には薬物が用いられることもあります。
ウェイト・ブランケットは自閉症スペクトラム障害の症状を緩和することに役立ちます。セロトニンという神経伝達物質の生成を促し、気分変動や感情の不安定さ、かんしゃくを抑え、感覚障害の緩和にも役立ちます。またウェイト・ブランケットは睡眠障害の改善にも役立ちます。