こんばんは。momongaです。
EMDRの先生に「頭でっかちで（思考優先）身体や心の声を無視している」という指摘を受けて、瞑想をすすめられた私でしたが、最初は目をつぶると思考がばーっと襲ってくる感じで落ち着かず瞑想どころではありませんでした。EMDRのおかげで睡眠も深くなり、悪夢や思考のぐるぐるがだいぶ落ち着いてきたものの、交感神経が高ぶりやすく思考優先で体に無理をさせるところはあまり変われていませんでした。
そこで紹介されたのがソマティック・エクスペリエンスです（SE)。
普段、治療やトレーニングなど新しいものを始めるときは、それがどんなものか把握しておきたいと思うタイプで（これも頭でっかちの性質のせいでしょうか(笑)）本を数冊読んで納得してからトライするのですが、SEについては信頼する先生の勧めだったことと、本を探したけれど高くてとにかく難しそうなものしか出ていなかったので、↑の説明だけ読んでからセッションを受けに行きました。最初は読んでもよく理解できていませんでしたが…。EMDRが脳で処理しきれなかったトラウマを解放するのに対して、SEは身体というか神経系にたまったトラウマを解放していくのかなくらいの理解で通い始めました。
トラウマになるような出来事が起きた時、神経系が全速力で活動し膨大なエネルギーを発生させるそうですが、その後そのエネルギーがうまく解放できずに蓄積されていくと、様々な症状が出てきてしまうそうで、この過剰なエネルギーを少しずつ解放していくことがSEのトラウマ治療だそうです。トラウマとなった出来事の悲惨さや大きさよりも、神経系にどの程度不必要になったエネルギーをため込んでしまったかが症状の重症度にかかわってくるという点にとても納得しました。
私は若尾秀美先生のセッションを受けています。
最初の５回ほどは何をされているかよくわかりませんでした。身体に意識を向けるよう導いてもらえるのですが、身体の感覚を感じられるようになるまで何回かかかったと思います。それでも通い続けられたのは、信頼するEMDRの先生が私にすごくあっていると勧めてくれたことと、若尾先生がとにかく優しく穏やかな方でお会いするだけで癒されたこと、そして身体の感覚も感じ取れないし、何が起きているのかは分からないけれど、毎回セッションが終わると張り詰めたものが緩むような視界が広がるような不思議な感じがあってその感覚をまた味わいたいと思えたことがあったと思います。
神経系を鎮めるために、足首や足先、腎臓周辺、お腹、肩などその時の状態に合わせて手で圧を加えてもらいながら、身体がどんな感覚なのか質問をされます。大体最初は足先や手先に力が入らない感じがあったり、首や肩甲骨周り、お腹（みぞおちの下）あたりが固まっていることが多く、気の流れも頭のほうに上がってしまっている感じがありますが、セッションが終わるころには、全身バランスよく気が流れこわばっていたところが緩み、足先手先まで力が均等に入る感じになります。
時々意識が頭の中に入っていきそうになると、外を見て目に入ったものを一つ一つ上げていったり聞こえたものを上げて先生に伝えて、外に意識を向ける練習をさせられるのですが（大体先生に外に意識を向けましょうといわれるときはぐーーっと頭の中に入っていきたい衝動があるときが多いです。）意識を外に向けると優位になりそうな交感神経が落ち着いてあくびが出たり、呼吸が深くなったり、お腹が鳴ったりといった身体の反応があり、全身がリラックスしてきます。これは普段の生活でも交感神経優位になりそうなときは取り入れています。
今では最初に通い始めてから２？３？年たちますが、いまだに毎回新たな発見があります。先日はずっと苦手で触られるのが嫌だった左の腎臓のあたりにアプローチして頂いたのですが、視力が一気に回復したかと思うほど目がよく見えて＆視界が明るく広がって、左右のエネルギーバランスがとれ、非常に身体が楽になりました。その後先生が手を離したときに元にもどってしまったのですが、自律神経が整って完治したらこんな感じなんだろうなという身体の感覚を味わえたのは貴重な経験でした。それにしても左の腎臓に手を当ててこんなに反応があるって、何なんだろう…
最近改めてソマティック・エクスペリエンスの効果に感動しているので、そろそろきちんと本を読んでみようかなと思っています。
ソマティック・エクスペリエンス（SE)に関してはあまりたくさん本も出ておらず、創立者のピーター・リヴァイン氏が書いて日本語訳されているのは「心と身体をつなぐトラウマ・セラピー」と「身体に閉じ込められたトラウマ：ソマティック・エクスペリエンシングによる最新のトラウマ・ケア」くらいだと思いますが、少し勉強してみます。
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