EMDR&ブレインスポッティング治療 − 私の道のり
こんにちは。momongaです。
先日久しぶりにEMDRの先生のところへ。
目黒にオフィスを構えるEMDRのベテラン先生です。
以前こちらでEMDR治療を2,3年集中して受けていました。
最近は近況報告に行く程度。
以前、症状が酷い時は、目を左右に動かしてトラウマ記憶を処理するEMDRを良く受けていましたが、徐々にその回数が減っていき最近はほぼEMDRを受けることがありません。
それでも時々顔を出しています。
私の性格や症状を把握してくださっていて、相談したときに話が早いのが助かっています。
メンター的にアドバイスをくださるのと、残ったトラウマがあれば取ってもらうことも。
今回のテーマは「仕事やプライベートで誰かと衝突したときに、冷静な対処ができない」
ということを相談しました。
感情的になって自己防衛のために言いすぎたり(距離の近い人)、逆にうまく主張できず黙ってしまう(年上、距離のある人と怖い人(笑))ことがあります。
EMDRの進化版?ブレインスポッティング
最近は悩み相談をしてアドバイスを頂くほか、その悩みがトラウマと関連している時、残って悪さをしている小さなトラウマを「ブレインスポッティング」という手法で取ってくださることもあります。
ブレインスポッティングとはEMDRやソマティック・エクスペリエンス等から影響を受けて開発された療法です。
ブレインスポッティング(BSP)は、脳と身体に根差した新しい心理療法です。EMDRのエキスパートであったDavid Grand博士によって精神分析、ソマティックエクスペリエンシング、そしてEMDR等の影響を受けて2003年に米国で開発されました。ブレインスポットにアクセスすることで皮質下の活性化、また同時に身体と感情体験を抑制する無顆粒層を含む新皮質の活性化が起こることで、問題にフォーカスした高い活性化状態において身体の抑制機能を働かせ「終わっていなかったトラウマ反応を完了」させ、トラウマの影響を取り除きます。
BTI-Jのサイトよりhttp://btij.org/
悩みを話しているときに、トラウマに関連していそうな部分に先生が気がづくと、このブレインスポッティングが始まります。(しゃべり方や身体の動きなどから判断されているのでしょうか…)
トラウマ的な出来事を思い浮かべるように言われます。
先生がポインターで上下左右に動かす様子を目で追い、感情や身体の反応が最も強まる部分でポインターを止めてもらいます。
あとはじっとポインターの先を見つめながら身体の感覚を味わうというもの…。
今回は仕事やプライベートで辛かったシーンを思い出しながらセッションをしました。
ポインターを見ながら辛かったときのことを考えて身体の感覚を味わっていると、
その辛さに深層心理で紐づいた他の記憶もよみがえってきます。
それをまたじっと味わっていると、徐々に辛さが減ってきて落ち着いてきます。
最後はとてもリラックスします。記憶処理が進むからなのか、何ともいえない疲労感と眠気が襲ってくることもあります。
今回も心地よい疲れ、眠さ、リラックスが混ざった状態でセッションを終えました。
帰宅してからはぐったりで、その日は長時間寝ました。
EMDR治療を始める前の症状
最近ではかかる回数もかなり減りましたが、EMDR治療を受け始めてから2,3年は2週間に1度は通いました。
EMDR治療を始める前は
– 悪夢
– 緊張状態が解けず寝つきが悪い
– 浅い睡眠(中途覚醒)
– 過呼吸や予期不安で人混みや電車が怖い
– トラウマに関連したことで恐怖や不安、怒りなど感情の揺れが大きく自分にも周りの人にも
負担をかける
– 一度スイッチが入ると頑張りすぎて途中で休めず、興奮状態が続き、限界を超えると急に
シャットダウンして寝込んでしまう
といった症状でひどく苦しんでいました。
EMDR治療の道のり
私の場合は単発的なトラウマ的出来事で発症したわけではありません。
生来の脳の過敏さ&繊細さ(HSPとも関係していると思います)に加えて、
環境や事故など様々なトラウマ的経験が長期にわたって蓄積され、
ある日受け止めきれなくなったときに発症したようです。
年齢的にある程度大きくなってから、成人してからの単発的なトラウマの方が、一般的に治療期間は短くてすむそうです。
私の場合は幼少期から少しずつ積み重なったトラウマを治療していくため、年齢の10分の1の期間(例 治療開始時に30歳だと約3年)はかかると覚悟しておいてくださいと言われました。
また、治療の過程ではトラウマ記憶が戻ってきたり、封印していた感情が溢れてきて消耗したり悪化するように感じることもあると。。。
デコボコ道が根底からの回復につながる
実際、治療はエネルギーも時間もお金もかかりました。治療の反応でぐったりしたり、余計に症状が悪化したように思えることもありました。
それでも通い続けられたのは、上記の症状が玉ねぎの皮をむくようにではあるけれど
確実に減って、私自身が回復を感じられたからだと思います。
そして、身近な人達にも良い変化に気づいてもらえるようになってきました。
回復の道はまさに
‘Difficult roads lead to beautiful destinations’でした。
デコボコの厳しい道だったけれど、美しい景色が見え始めています。
薬による対処療法とは違って、深いところから癒されていく感覚です。
これからもめげそうになることは多々あるとは思いますが、beautiful destinationsが待っていると信じて一歩一歩進みたいと思います。
読んでくださってありがとうございます♪
EMDRやブレインスポッティングなどご質問やご意見がありましたらコメントをください。
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身内がEMDR,SE等をつかって、治療中です。いろいろと教えていただきたいのですが
こちらのコメント欄で質問させていただいて大丈夫でしょうか。
ひまわりさん
コメントを頂きありがとうございます。
お返事が遅くなり、大変失礼いたしました!!
私もまだまだ回復途上で、また専門家ではありませんが、
実体験から感じたことをお答えするのでよろしければ、どうぞご質問ください。